前世の縁
恩人と、受けた者
おんじんと、うけたもの
一度だけ救い、生涯忘れなかった二人

一方の方
救った側(恩人)
もう一方の方
救われた側
この縁は、おふたりの役割が分かれます。実際にどちらがどちらの役だったかは、 お名前を入れて鑑定すると、お名前つきでお示しします。
前世の情景
雪の夜。倒れていた救われた側に、通りすがりの救った側(恩人)が上着をかけました。名乗りませんでした。翌朝には、もういませんでした。
前世のふたりの日々
救われた側は、あの夜のことを何度も思い出しました。寒さ、遠のく意識、肩にかけられた布の重み。顔はよく覚えていないのに、手の温かさだけははっきり残っている。救われた側はそれから、困っている人を見ると素通りできなくなりました。一方の救った側(恩人)は、翌朝にはもう別の町を歩いていて、あの夜のことを思い返すことはありませんでした。
前世で、何が起きたか
救われた側は、その顔を探し続けました。見つからないまま一生を終え、代わりに他の誰かを助けるようになりました。救った側(恩人)は、その一晩のことを忘れていました。当人にとっては、当たり前の行いだったからです。
そのため、現世のおふたりは
救われた側が救った側(恩人)に、説明のつかない恩義や親しみを感じます。「初めて会った気がしない」と感じるのは、たいていこの縁です。救われた側には自覚があり、救った側(恩人)にはありません。
こんな相手なら、この縁かもしれません
- ◆救われた側が、救った側(恩人)に説明のつかない恩義を感じる
- ◆救った側(恩人)は、自分が何をしたのか覚えていない
- ◆「初めて会った気がしない」と、救われた側が感じる
記紀・歴史の中の、似た縁
大国主神と因幡の素兎
『古事記』には、海を渡ろうとして鰐(わに)をだまし、皮をはがれた兎が、八十神(やそがみ)に嘘の治し方を教えられて苦しんでいる話があります。そこへ通りかかった大国主神が正しい治し方を教え、兎を救いました。通りすがりの者が、一度だけ救う——この縁の始まりとよく似た場面です。
この欄だけは創作ではなく、記紀や辞典で確かめられることを書いています。出典:コトバンク「因幡の白兎」(デジタル大辞泉・日本国語大辞典)
この縁が力を発揮するとき
誰かを助ける場面で、二人そろって力が出ます。ボランティア、介護、相談の仕事。救った側(恩人)の気前のよさと、救われた側の恩を忘れない心が合わさると、周りの人まで温かくなります。
こじれやすいところ
救われた側が「返さなければ」と思い詰めることです。恩を感じるあまり、救った側(恩人)の前で萎縮したり、無理をして尽くしたりしてしまう。救った側(恩人)の側は、それをかえって重たく感じることがあります。
今世での活かし方
救われた側は、受けた恩を救った側(恩人)に返そうとしなくてかまいません。別の誰かに渡してください。この縁は、恩がひと巡りしたときに完成します。救った側(恩人)は、救われた側からの感謝を遠慮せずに受け取ってください。受け取ってもらえることが、救われた側にとっての救いになります。
今世の宿題
救われた側が、返す番になることです。この縁は、恩が一巡したときに完成します。救った側(恩人)にでなくてもよい——誰かに渡せば、それで足ります。
※ 伝統的な姓名判断に「前世を読む流派」はありません。これは『古事記』『日本書紀』の八百万観——山にも川にも木にも石にも神が宿るという考え方——を土台に、 八百万の杜が独自に組み立てた読み物です。前世の実在を主張するものではなく、 ご自分の性質を別の角度から眺めるための、物語としてお楽しみください。 なお前世の縁も、いまお使いのお名前(ご結婚された方は結婚後の名字)から読み解きます。

